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音楽って、本当は楽しいものだよね


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本当は音楽は楽しいものなのに、気がつくと忘れている。

 

ニューヨークに来てやっと8ヶ月が経とうとしてるけど、ずっと自分と周りとの差を感じていて、早くその差を埋めたい、追いつきたい、って思いが常にある。それにこっちに来ていろいろと自分の足りないものが見えてきて、それらに気付いた時は焦っていた。早くどうにかしなきゃって。

 

まずはリズム。音楽をやるときにはまずリズムで、お互いがリズムでコネクトしないとコミュニケーションがまず取れない。ずっとリズムをあやふやにしてきた(ただ自分が気付かなかっただけかもしれない)けど、とにかくリズムが一番大事。これが出来ないと話にならない。こんな当たり前の事だけど、今までずっと気付けなかったんだなー。

 

もう一つはジャズの基礎。クラシックでいう基礎はハノンだと思うけど(ピアノの場合)、ジャズでいう基礎は全キー練習だと思う。 他にもあるけど特に自分に足りないものはこれだと思う。本当だったら在学中に必ず通る道のはずなんだけど、自分はずっと逃げていた。ここまで大事なものだと思ってなかったっていうのも正直な気持ちだろう。ずっと気が付かないフリをしていたんだな。きっと。

 

こっちの人たちを聴いていて思ったのが、とにかくこのジャズでいう基礎がものすごく完璧に出来てるんじゃないかって。特に、全キー➕テンポ(早いテンポでも)➕移調、この3つがみんな当たり前のようにできるんだろうなって勝手に思った。この基礎の積み重ねが重なって重なって分厚いものになって、その上にいろんなものが乗っかる事が出来るんだなって。

 

だから今はそれらにフォーカスして練習していて、毎日過ごしているんだけど、ここからが今日の本題。

 

前に「生きていくうえで、音楽をやるうえで、感情をコントロールすることの大切さ」って記事を書いた。⬇︎⬇︎⬇︎

http://www.jinblog-jazzpiano.com/entry/2018/01/11/152438

 

ここには自分の感情をコントロールする事について自分なりに理解して納得して書いてはいるんだけど、やはり頭では分かっていても、いかんせん実際の現場ではそれがうまくいかないって事の方が多い。

 

ていうのもこの前本当に久しぶりにセッションに行ったんだけど(しばらく行けてなかった)、2曲弾いたんだけど全然楽しくなかった。ていうかそもそもニューヨークに来てからのセッションで楽しかったなって思える時の方が俄然少ない事に気付いた。いつも必死で今練習していてる事を出そうとしたり、ピアノへの苦手意識があったり(これに関しても前記事書きました➡︎「弾きやすいピアノ、苦手なピアノ」http://www.jinblog-jazzpiano.com/entry/2017/12/26/145845)して、うまく弾きたいな、でもこのピアノでうまく弾けるのか、怖いな、みたいなマイナスの意識が引く前にありました。なぜ弾く前がものすごく不安でした。

 

セッションに行ってもここは練習の場だって気が付かないうちに頭の中で別々にしてて、音楽、セッション、この2つを別々ものとして捉えてる自分がいました。これってどういう事かっていうと、セッションを音楽と別に考えるって事は、セッションだって音楽をしてるのに、セッション中は音楽をしていない事になります。そうすると、外との世界は遮断され、演奏してる周りの人たちは自分のための練習台と化します。そこには何も感情はなく、自分の良し悪しで、今の演奏が良かったか悪かったかを判断してしまいます。これってめちゃくちゃやばい事で、気が付かない間に練習っていう渦に飲み込まれて、音楽っていうものを見失っていました、ていうかしばらくそれにさえも気づかなかったっていう恐ろしい状況でした。

 

それにもう一つ、かなり極端な考え方をしていたんだなと。出来る、出来ない、この2つで物事を捉えていたのかなって。例えば今自分の場合、全キーでまだ完璧には出来てないから、出来ない、セッション行ってもまだ完璧に出来てないから周りとの差を勝手に感じて、萎縮してしまうみたいな。でもこの出来る、出来ない、の間を感じることが大事なんじゃないかなと。出来る、出来ないの間にはものすごいいろんなものがあって、この間を何回も往復して繰り返して、やっと出来るにたどり着けるんです。だからこの出来る、出来ないの2択で物事を考えちゃうと、すごい息苦しくなります。出来ない自分が嫌だから。

 

この間の存在と、いろいろなものをセパレイトして考えていた自分に気づけて、今だいぶ心が軽くなった感じがします。セッションいっても、練習の事なんか忘れて、人と音を出す事を純粋に楽しんで、その中で、練習してた事が出てきたってなったらラッキーくらいな気持ちで

いる事がベストだなって。前はこれが当たり前で、楽しかったんだけど、どうしてもニューヨークって街にいて、この中で戦ってかなきゃいけないって考えたら、そんな事全然忘れて、忘れてた事にも気が付かなくて、音楽は本当は楽しいんだって事は絶対に忘れてはいけないなって思った。人はいつだって途中だし、ゴールにたどり着くまで頑張るけど、たどり着いた時にはここがゴールだなんて感じてないし、ずっと道の途中にいるから、今自分が出来てないって事を恥ずかしいと思うのも違うのかもしれない。

 

少し長くなってしまったけど、今日は書きたい気分でした。でわまたまた。